「ヘナ」についての疑問、質問にお答えしていきます。
「ヘナQ&A」の回答は江口照久さん(「エムテック」代表、美容師)。インドヘナだけでなく、国産ヘナも知る「国産ヘナの生産者」。そしてプロヘナ、ヘナ歴25年のヘナ伝道師です。
Q 「ヘナは健康によい」とよく聞きます。
髪が健康になる以外、どんな健康になれるのかしら?
ヘナ染めで5つ「毛髪・頭皮・心・身体・環境」が健康になります。
ヘナの普及で、美と健康と地球環境に寄与するものと考えます。
「ヘナ」5つの健康
ヘナの目的は「健康」です。ヘナ染めをすることで、5つの健康(毛髪・頭皮・心・身体・環境)を感じることができます。
1)毛髪の健康
ヘアカラー剤に含まれるアルカリ剤、酸化剤による毛髪に対するダメージは大きく受けます。特に白髪染めに関しては年間12回(月1度)行なう方が多く、へアカラーが重なる中間から毛先にかけて重損傷毛となっていることが多いです。
サロンでのヘアカラーの場合、基本的に新生部分のみへ塗布します。
自宅でのホームカラー、セルフでヘアカラーをする場合、特にへアカラー剤の塗り分けが困難なために毛髪損傷も顕著に見られます。
天然100%ヘナは毛髪損傷は皆無であり、ヘナに含まれているローソンには毛髪ダメージを回復させる効果があります。
2)頭皮の健康
近年、サロンにおいてヘアカラーに起因すると思われる頭皮トラブルが多発しています。
トラブル例としてあげられるのは、①頭皮の荒れ ②かゆみ ③薄毛 ④抜け毛が増える。⑤毛髪が細くなって、弾力、ハリ、コシがなくなる。
・・・・これらのトラブルが急増している背景にはさまざまな要因が重なっていると考えられますが、その一因としてヘアカラーがあげられます。
ヘナは紀元前より薬として用いられていたことから頭皮に対しての害は皆無です。ヘアカラーからヘナへ移行したことにより、頭皮トラブルが改善し、毛髪のハリ・コシ・ツヤが向上していきます。
3)身体の健康
酸化染毛剤に含まれている染料(ジアミン類)は、①アレルギーの原因物質 ②環境ホルモン作用 ③擬発がん性 があり、身体によくないという情報は周知の事実です。
ヘナを使用することで身体に関しての悪影響をなくし、健康に寄与すると考えます。
4)心の健康
ヘアカラーを継続されている方に尋ねました。
--白髪を染めた後、染める、染めないに関わらず、毎朝晩、鏡を見て「白髪が気になる時期」をどれくらいですか?
「2週間」と言う方が80%いました。
その中で、このまま白髪染めを続けることを心配される声もよく耳にします。もっと頻繁に染めたいと思う気持ちはあるけれど、毛染めは身体によくないことを知っているので、今のところ月1で染めているという方も少なくありません。
これらの不満と不安をヘナは解消して心安らかに染めることができます。毎日ヘナ染めしても悪影響はありません。最も安心・安全な白髪染めトリートメントです。
5)環境の健康
家庭の排水口は海の入り口になります。美容室・理容室もそうです。浄化槽では化学物質を微生物が分解できないようです。
ヘアカラー後のシャンプー&コンディショナー(トリートメント)にどれだけの水を使用していると思いますか?
髪の長さによっても差はあると思いますが、セミロングで2シャンプーの場合、水を40リットルは最低でも使います。
シャンプー台の設備のない会場で講習会を行なう際、移動式のシャンプー台を使っていました。お湯をタンクに入れて電動式のポンプでお湯をシャワーヘッドに送る方式で排水用のタンクも下に用意されています。ヘアカラーのシャンプーの際、排水がタンクいっぱいになる状態を見ながら、サロンで毎日、数人のヘアカラーやパーマ、ストレートパーマなどによる排水の影響、環境汚染を考えました。
ずいぶん前の話になりますが、下水のない合併浄化槽で「ヘアカラーやパーマ剤を流さないでください」と浄化槽管理会社の方から何度も注意を受けました。
それでも業務ですから、仕方がありません。年2回、バキュームカーで汲み取って廃棄してもらっていました。1回数万円かかります。化学物質で浄化槽内の微生物が死滅してしまうのです。
天然100%ヘナを流す場合も多量の水を使いますが、川や海を汚染することはありません。畑で成長する間は二酸化炭素を酸素に変える働きがあり、ヘナを流しても、秋に枯れ葉が川に落ちるのと同等程度と考えています。
無農薬のヘナ葉はカタツムリ等の虫や猫なども食べています。インドでは不妊症の牛に餌として食べさせています。
ヘナからSDGs3「すべての人に健康と福祉を」
SDGs(Sustainable Development Goals)は「持続可能な開発目標」です。
「世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を、世界のみんなで2030年までに解決していこう」という計画・目標です。達成すべき17の目標が掲げられていて、2015年に開催された国連サミットで採択されました。
【目標3 すべての人に健康と福祉を】
ヘナは安心・安全なヘアカラー商品です。ヘナの普及がヘアカラーに含まれる化学物質による薬害を軽減し、美と健康と地球環境に寄与するものと考えます。
ヘナメーカー「エムテック」代表・美容師・ヘナインストラクター
ヘナ歴25年、ヘナ伝道師グッチ
ヘナ伝道師として22年、1000回以上の「ヘナ塾」を全国で開催。現在、沖縄うるま市で、ヘナの畑作り・栽培・加工・販売まで行なっている「国産ヘナの伝道師」。