「ヘナ」についての疑問、質問にお答えしていきます。
「ヘナQ&A」の回答は江口照久さん(「エムテック」代表、美容師)。インドヘナだけでなく、国産ヘナも知る「国産ヘナの生産者」。そしてプロヘナ、ヘナ歴25年のヘナ伝道師です。
Q 以前、購入した(使用していた)ものとヘナの粉の色が違います。どうしてですか?
ヘナも商品によって色が違っているのだけど、なぜかしら?
インド産は黄緑色、国産は濃緑色。
雨、収穫時期、乾燥、保存方法…でパウダーの色も違ってきます。
ヘナにはインド産やその他の外国産、国産がありますが、パウダーの違いはさまざまな要因があります。
外国産、国産にわけて見ていきます。
外国産ヘナ
1)雨
雨がほとんど降らない地域で栽培されているため、ヘナの葉の色は黄緑色です。
2)収穫時期
インドヘナは、春の収穫(3月、4月)と秋の収穫(9月、10月)で色の違いがあります。
3)乾燥
外国産は天日乾燥です。ヘナ葉の乾燥中、雨が降ると葉の色が茶色に変化します。
その色の変化に対応するためにダイヤモンドグリーンと呼ばれる着色剤を使用する場合があります。このダイヤモンドグリーンは茶色に変化したヘナ葉に一定量加え粉末加工を行なうと鮮やかなグリーンのヘナパウダーを製造することが可能です。
国産ヘナ
国産ヘナは現在、沖縄地方、世論島、高知県(沖縄から苗を持ち込んだ)などで栽培されています。外国産との違いは雨が多く、土壌が豊かで、ヘナ葉が大きく濃い緑色です。
葉の大きさ、厚み、色は、ヘナに対しての栄養バランスで大きな違いが生じます。
植物に大切な三大栄養素であるリン、チッソ、カリウムを与え調整することで大きく変化します。国産ヘナの栽培には何もせず、何も加えないヘナ畑も存在します。
鮮やかな濃い緑色のヘナ葉の色を大切に加工するためには繊細な加工工程が不可欠です。
1)乾燥
高温乾燥機を用いて、短時間で乾燥させると葉の色が変化します。低温乾燥が望ましいです。
2)粉砕
通常用いられる粉砕機は仕上がりが細かくなればなるほど粉砕時に高温(60℃前後)になるため、色が大きく変化します。
3)保管①
空気に触れると酸化が進みやすく、色が変化してしまいます。可能な限り空気を抜いて冷暗所に保存してください。
4)保管②
太陽光(紫外線)にあたると数時間で色が変化します。室内においてもLEDライトでもヘナパウダーの色が変化します。冷蔵庫保管をおすすめします。
ヘナメーカー「エムテック」代表・美容師・ヘナインストラクター
ヘナ歴25年、ヘナ伝道師グッチ
ヘナ伝道師として22年、1000回以上の「ヘナ塾」を全国で開催。現在、沖縄うるま市で、ヘナの畑作り・栽培・加工・販売まで行なっている「国産ヘナの伝道師」。