美容学校2年目を終えた夏(2017年)、500円玉超の円形脱毛症が後頭部にできました。まさに晴天の霹靂。
一気にそれだけの髪がいつ消えたのか?
ハゲに気づいて5分ほど落ち込みましたが、これはもう経過観察するしかない! これから美容師になるのだから円形脱毛症経験者として伝えられる事実になる! と思い直して、500円玉ハゲの写真を治るまで撮り続けました。
ハゲを隠すことは、「ヘナ染め」10年で髪はしっかりしていたので難しくはありませんでした。
「円形脱毛症400日」を写真とともにお伝えします。理美容師さんや、いきなり円形脱毛症になってしまった人たちの参考になれば・・・うれしいです。
さわると気持ちいいくらいツルツルの500円玉ハゲ
美容学校2年目の2017年夏、座学の授業を終えた後の9月5日のことでした。久々に山口の田舎にもどったとき、母が「どうしたの? そこ、頭あたま・・・」と驚きの声をあげました。
「ハゲてるよ! こんなに大きい」
「えっつ!」と左後頭部を触ったらある一カ所がつるんっとしている。髪がない。ひえー、なんだ!これは・・・。
鏡で見ると500円玉よりも大きいハゲができていました。円形脱毛症とはよく言ったものでほんとに円形、楕円形をしている。かなりの大きさで、いつそれだけの髪が抜けたのかわからない。洗髪のときもまったく気づかず。ほんとに突発性疾患だなと思いました。
ハゲのつるつるが妙に肌触りがよく、その日は何度も何度もさわっていました。
円形脱毛症も単発型、多発型、頭部全体、眉毛やまつ毛、体毛などにおよぶ重度なものまであるようですが、わたしは単発型でした。
「円形脱毛症」は5つに分類
・通常単発型: 脱毛部分が1カ所 *円形脱毛症と呼んでいるものは通常単発型だとか。
・通常多発型: 脱毛部分が複数
・全頭型: 髪がすべて抜ける。
・蛇行型: 円形ではなく、髪が細長くうねるような形で抜ける。
・汎発型: 髪以外にも全身の毛が抜ける。
なぜなぜ? 脳腫瘍、薬害、ゴタゴタ時でもならなかったのに
当時51歳。わたしはかなりアップダウンが多い人生を送ってきたと思っています。それでも、脳腫瘍になったとき(全4回の頭の手術)、薬害にあったとき、借金を抱えたとき、「買ってはいけない」のその後のゴタゴタ、こっぴどく振られたとき・・・かなりダメージを受けてきたはずですが、そういうときは円形脱毛症にはならず・・・なぜなぜ? です。
つるつるハゲをみつけたとき、5分くらいショックを受けましたが、治療で皮膚科にいけば、ハイ!ステロイド処方となるだろうし・・・(それはわたしは嫌だな、ごめんだな・・・)。
「ラッキーもアンラッキーもみんなチャンス」をモットーにもしているわたしとしては、これから美容師になる身としては、この円形脱毛症部分の髪の毛がどう生えて元に戻っていくのかをきっちり観察するのも経験になる!と思って、気にしないようにしようと決めました。
でも、さすがにお出かけ時は隠さないとまずいな・・・。
ハゲ発覚から1週間後、美容室にカットに出かけたら、そこの美容師さんも何度か円形脱毛症になっていて、「ものすご~いストレスではならないのかも?」と言っていました。
つむじの近くにできている円形脱毛症の状態をチェックしてもらって、隠し方も教えてもらいました。
円形脱毛症は痛みとかかゆみもないので、シャンプーのときの手触りで気づいたり、美容室で指摘されたて初めて気づくケースも多いようです。
円形脱毛症体験者数人から、「1年すればずいぶんよくなるよ」と言われました。
髪は1日50~150本抜けているので、驚かないこと。
シャンプーのとき、ドライヤーをかけるとき、朝目覚めて枕カバーを見たとき、こんなに髪の毛が抜けている!といまでも思います。
髪は1日50~100本は抜けると言われていて、自然に抜けるのでさほど心配することはありません。いつもより抜け毛が多い時は気にかけましょう。・・・それでもわたしは今回、わからなかった。
円形脱毛症の発症の引き金となる原因は、はっきりとは解明されていないようです。遺伝、アトピー性疾患(気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎)、精神的ストレスなどの影響が要因とされてはいます。円形脱毛症の主な原因は精神的ストレスと考える人も多いかもしれませんが、関連性は証明されていません。
しかし、過度なストレスにより「自律神経」のバランスが崩れると頭皮の血行が悪くなり、抜け毛が増える傾向にあります。
円形脱毛症になって気を付けることとして、生活習慣の改善があげられていました。生活習慣が乱れると自律神経のバランスも崩れて、心身にストレスがかかるので、規則正しい生活を!とあります。
原因は「自己免疫疾患」説が有力
美容学校初日。ワインディングなんてはじめてで巻くことすらできない。指がつりそうにもなる・・・とほほほ・・なことばかり。それに、立ち仕事をまったくしてこなかったので、足はがくがく、ぱんぱん。このまま続けられるのだろうか?と先行き暗くなりました。
15歳の高校生、ダブルスクールの生徒と一緒でした。年の差35歳。シングルマザーの女性もわりと多かったです。同年代の人たちはといえば、美容師免許が必要になったまつ毛エクステのために通っている人が大半でした。
若者のLINEのグループラインにもいれてもらって、スタンプを覚えたり・・・。この年になって「はじめて」経験が多かったのも事実。知らず知らずストレスになっていたはず。
もう1つ考えられるのは、更年期(メモポーズ)。ホルモンバランスが大きく変化するとき、たとえば妊娠や出産、更年期のときに円形脱毛症になる女性もいるようです。
最近では「自己免疫疾患」説が有力だとありました。
人の体には、「免疫」という体に入ってきた有害な物質を攻撃して排除する機能が備わっています。しかし、この免疫機能に異常が起きると「自己免疫疾患」を引き起こします。毛根が攻撃され、毛根細胞がダメージを受けて、髪が抜けてしまうというのです。
外出時の円形脱毛症の隠し方いくつか
「突発性疾患」なので、いつ、わたしのようにいきなりなるかもしれません。
「何事も経験」と言えども、知らない人の目は気になるし、知っている人でも心配かけてしまう。さすがにそのままは出歩けないので、どうやって隠すのがベターなのかを考えました。
円形脱毛症の程度によって違ってくると思いますが、
女性の場合、ヘアピンでとめる、ヘアバンドやスカーフをなどして、アレンジしてもよいですね。
ウィッグ、つけ毛の利用もあり。
地肌に塗れるヘアファンデーションもよいかもしれません。わたしもちょっとだけ試してみましたが、髪の毛で隠せたので連用しませんでした。「グリーンノートグリーンノート ヘアカラーファンデ」です。
男性の場合、女性よりも大変かもしれません。オールバックにするとか、美容院で目立たない髪型にしてもらうのがよいかもしれません。
美容師、理容師さんに円形脱毛症を隠しやすい髪形を相談してもよいですね。わたしもつむじの位置からアドバイスを受けました。
抜けた髪を気にしてシャンプーを控えると頭皮の状態が悪くなり、円形脱毛症の悪化にもつながるということも・・・。わたしの場合、ヘアケアは週数回の石けんシャンプーに、月1,2度のヘナ染め。これは変えませんでした。
当時51歳、ヘナ染め歴10年くらいで、セルフでずっと「ヘナ染め」をしていたので、髪の毛そのものは元気でそれなりにボリュームがあったので、隠すことは容易でした。特に何かしたのではなく、自分の髪で見えないようにしただけです。ここでもヘナに感謝!です。
2018年4月26日
闘いすぎない、悩みすぎない
仏教では「思い通りにならない」ことを”悩み”だと言っています。
とってもシンプルなことなのですが、このことを知って、思い通りにならないときはできるだけ「考えない」「考えるのをやめてみる」ことにしています。「逃げる」ともちょっと違っています。
逃げると追っかけてくるのが常なので、わたしは病気関連は共闘、共存的につきあっていくほうがベターだと思うようになりました。人それぞれ悩みの深度は違っていますが、とにかく「闘いすぎない」「悩みすぎない」ことが大事ではないかと・・・。
今回の「円形脱毛症」もそうです。そのようにつきあってみました。
発覚から400日で円形脱毛症もわからなくなりました。
ほんとはもっと詳細に円形脱毛症の写真を撮影していく予定でしたが、父がくも膜下で倒れてしまい7か月の入院生活になったのもあって、わたしの髪の悩みは二の次、三の次になっていました。
それに加えて、自撮り撮影がうまくできず、家族に撮影してもらうという制限下で定期的な撮影をとはいきませんでした。