「ヘナ」についての疑問、質問にお答えしていきます。
「ヘナQ&A」の回答は江口照久さん(「エムテック」代表、美容師)。インドヘナだけでなく、国産ヘナも知る「国産ヘナの生産者」。そしてプロヘナ、ヘナ歴25年のヘナ伝道師です。
Q ヘナをした髪はパーマがかかりにくいと聞きます。パーマはできますか? パーマをしてもいいですか?
ヘナ染めした髪にパーマをかけたいけど、パーマはかかるのかな?
超健康毛のヘナ毛は同じパーマ剤では対応できないので、
「パーマがかからない」となっているようです。
ヘナへの理解、高度なスキルが美容師に必要です。
美容師のヘナへの理解&スキル次第
「ヘナをしたらパーマがかからない」と嘆く美容師さんは一定数います。しかし、それは理解不足とスキルのなさであると言わざるを得ません。
通常の白髪染め(アルカリカラー)を継続した場合には、カラーの影響を受けた部分は当然ながら毛髪損傷が大きくなります。そのために、その毛髪損傷に対応できるパーマ剤が使用されます。
一方でヘナを継続した毛髪、ヘナ毛は、超健康毛であるためにその差は大きく、同じパーマ剤では対応できません。それゆえ「パーマがかからない」という話になっているようです。
そのことが理解できる美容師さんと出会えるとよいですね・・・。しかし、さらにもっと高度な理解力とスキルが必要なケースが存在します。
頭髪すべて「ヘナ毛」になった後のパーマが賢明
それは・・・。
たとえば、髪の長さが30㎝と仮定しましょう。この長さはスキンヘッドから伸ばしたら2年間はかかる長さです。ヘアカラーからヘナに変えてヘナ歴がちょうど1年の場合、半分がヘナ毛(超健康毛)。半分はヘアカラー毛(損傷毛)となります。しかも、ヘアサイクルにより、毛髪全体の10万本の髪が同じようには伸びていないために超健康毛と損傷毛の境界が一定していません。
ヘナ毛、つまり超健康毛用のパーマ液が損傷毛領域についてしまうとそこから断毛する恐れがあります。これを解決できる美容師さんは、少数派と考えます。
つまり、パーマを希望されるのであれば、頭髪のすべてがヘナ毛になるまで待ったほうがが賢明です。30cmの毛髪すべてが純粋なヘナ毛になるためにはおよそ2年間必要です。
「パーマをしてもいいですか?」
「はい。いつでも大丈夫です」
ヘナのことを理解しているスキルの高い美容師さんとの出会いがあればよいですね。
また、ヘナ毛にパーマをかけるとこれまでのヘナの色が褪色します。ヘナ毛にパーマをした際には、直後にヘナすることをおすすめします。
ヘナメーカー「エムテック」代表・美容師・ヘナインストラクター
ヘナ歴25年、ヘナ伝道師グッチ
ヘナ伝道師として22年、1000回以上の「ヘナ塾」を全国で開催。現在、沖縄うるま市で、ヘナの畑作り・栽培・加工・販売まで行なっている「国産ヘナの伝道師」。